にいがた東区ゲンキ魂

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坂井製粉製麺

この道三代。麺づくりに賭けた情熱。

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山木戸にある坂井製粉製麺は、昭和2年創業以来、製粉・製麺を通じて食の王国・新潟を支えてきた会社です。現在製造している主な製品は、生麺、乾麺、業務用生ラーメンをはじめ、米粉を使ったうどんやパスタ・ラーメンなどです。最近では、地場の食材を麺に取り入れた製品づくりに挑戦。柿のポリフェノール入り生ラーメン、お茶・しいたけ・枝豆・エゴマ・青苧(あおそ)などの入ったそうめんやひやむぎなど、ラインアップも多彩です。また、昭和42年から新潟県学校給食指定工場として学校給食のソフト麺などを納品していて、多い時には近郊の約50校に納めていたそうです。工場を見学する前に、坂井専務にお話を伺いました。

 

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専務取締役 坂井秀博さん
祖父が昭和2年に創業し父が育てた坂井製粉製麺を継ぎ、おいしい粉づくり、麺づくりに取り組む3代目坂井専務。昭和24年、山木戸に生まれる。木戸小学校、東新中学校、新潟商業高校と進み、高校卒業後家業に入る。以後、常に新しい技術、新しい素材、新しい味にチャレンジし続け現在に至る。
◎製麺技能士/加茂食品研究所麺類食品課開発員/新潟県の米粉加工技術の第一人者/「無かん水および無塩麺製品およびその製造法」発明者の1人/「米の原料にしたパスタ製造法の開発」で平成13年度新潟県技術賞受賞

米へのこだわりとチャレンジ精神が生んだ「米粉うどん」。

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「私の祖父は、大正の初め頃からやっていた絹織物の仕事を畳んで、昭和2年に製粉・製麺業を始めました。機械の納入先から教わりながら腕を磨いて、当初は太郎代や松浜で栽培されていた小麦を原料に製粉していたそうです。その後祖父は私の父とともに、乾麺、生麺、そば粉、米粉、つぶし豆などと手を広げてきました。笹団子や桜餅の原料も作ってたんですよ。蒲原まつりの前はすごく忙しかったのを憶えています。当時は、笹団子を竹竿にぶらさげて売ってましたねぇ。」

 

昭和43年に高校を卒業した坂井さんは、約1年半、午前は家業を手伝い、午後は麺や豆腐、アイス、冷凍食品を取り扱う市内の食品加工の会社で修行しました。その後、家業を引き継ぎ、製麺技能士としての技術を追求してきました。平成7年、坂井さんは「米粉めん」の開発に取り組むことになります。

「当初は、組合の取り組みとして始めたんですが、なかなかうまくいかなくて・・・。でも、『米粉めん』づくりにおもしろさを感じて、自分だけで開発を続けました。新潟はお米が特産品。お米で経済が成り立ってきた県です。その恩返しというわけではないですが、お米にこだわってみたかったんです。」

新潟県では、小麦粉消費量の10%以上を米粉に置き換えることで食料自給率の向上を図る「R10プロジェクト」を平成20年に提唱し、様々な活動を展開中。坂井製粉製麺が平成7年から開発を続けてきた製品の一つ「米粉うどん」は、平成8年に県内の給食用食材として採用されました。また、平成7年に小麦粉の価格が世界規模で高騰したことを契機に、同社の製品に対する飲食店からの問い合わせが増加。県外にも販路を拡大しています。現在は、新潟大学や新潟県などで構成された産学官研究グループに参加し、アミロペクチン長鎖型の超硬質米による米粉を使用した食品の開発を行っています。また、坂井さんは「米を主原料にしたパスタ製造法の開発」で、平成13年度新潟県技術賞を受賞しています。

ラーメン店のこだわりや地元の期待に応える職人魂。

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「麺づくりでは、粉の原料となる食材の品質や水分量、配合、練り加減、乾燥方法など、少しの違いが味や食感を大きく左右します。特に業務用ラーメンでは、スープとの相性や麺の太さやコシの加減など、各ラーメン店の味へこだわりにお応えしなくてはならないので大変です。大変だけどやりがいがあります。納品先がチェーン店となれば、ここで作った麺が日本の各地に届けられるわけですからね。」

 

現在、坂井さんが取り組んでいるのが、「雪椿うどん」「椿うどん」と「無塩みそ入りめん」。新潟大学や各研究機関、企業との共同研究が進められています。

「新潟県の県木ユキツバキの種子から搾った『雪椿オイル』には、世界の5大健康食材の一つとして注目を集めているオリーブオイルより、オレイン酸、抗酸化性トコフェロール(ビタミンE)類、ポリフェノール類が多く含まれていることが認められています。そこで、ユキツバキの保護、資源化、地域特産化を目的に、産学官の共同プロジェクト『新潟雪椿研究会』が商品開発を進めています。当社では、雪椿オイルの入ったうどんを開発中。ヘルシーで、もちもちしていて、ゆで時間も短くてすむ。なんといっても地場食材の利用で地域活性化が期待できる。もうすぐ製品化で、ワクワクしています。」

「まだまだやってみたいことがいっぱいあるんです。」

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最後に、今後の夢や目標は? と尋ねてみました。

「血液サラサラめんを狙ったタマネギの皮エキス入りの麺を研究中です。これは、黄色の麺になるんですが、他に今まで作った緑(枝豆入り・アオサ入り)、赤(古代米入り)、紫(黒米入り)などを加えて、五色麺というのも面白いかな。今年65歳。後継ぎも育ってきています。でもまだまだ新しい麺づくりにチャレンジしていきたいですね。」

製品化間近の「雪椿うどん」のパッケージサンプルを前に意気込みを語ってくださった坂井さん。チャレンジする心を失わない人はいつまでも若々しくいられるんだなぁと、こちらまで元気をもらいました。

工場見学

多彩な製品ラインアップ、 さまざまな種類の粉が必要になります。

多彩な製品ラインアップ、
さまざまな種類の粉が必要になります。

従業員は14人。 工場内には機械音と穏やかな空気が流れています。

従業員は14人。
工場内には機械音と穏やかな空気が流れています。

粉を配合して機械で捏ねるところからスタートです。

粉を配合して機械で捏ねるところからスタートです。

捏ねた生地を薄く延べてロール状にします。

捏ねた生地を薄く延べてロール状にします。

機械が指定した太さ・分量にカットして ベルトコンベアに流します。

機械が指定した太さ・分量にカットして
ベルトコンベアに流します。

自動包装システムで 所定の分量でビニール袋に充填します。

自動包装システムで
所定の分量でビニール袋に充填します。

納品先によっては、 一玉一玉業務用ケースに並べていきます。

納品先によっては、
一玉一玉業務用ケースに並べていきます。

昔ながらの製法で作った麺や 各地域の食材を使った麺など、 特徴のある製品づくりに取り組んでいます。

昔ながらの製法で作った麺や
各地域の食材を使った麺など、
特徴のある製品づくりに取り組んでいます。

坂井さん「乾麺は旨みが出るように熟成させながら自然乾燥させます。乾燥中は窓を開け放っていますので、雨風の心配が必要です。」

坂井さん「乾麺は旨みが出るように熟成させながら自然乾燥させます。乾燥中は窓を開け放っていますので、雨風の心配が必要です。」

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坂井製粉製麺 有限会社
代表者:坂井 政雄
住所:新潟市東区山木戸2丁目3−9
TEL 025-273-5819 FAX 025-270-6192
ホームページ:http://www.sakai-seifunseimen.com/

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更新日:2014年8月29日